真・POPPER'S LOUNGE

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キング
「やぁ、元気にしてたかい?ベイビー。真・ポッパーズラウンジ
タイムだ!今日もクールに決めるからな!チャンネルはそのまま」

アイス
「うう・・」

ダミやん
「どーしたんだよ、アイス」

アイス
「前回、スタジオが吹き飛んだからって・・なんでこんな公園の ベンチで収録しなきゃいけないんですか?」

キング
「仕方ないだろ、ボーイ。まだスタジオは修復中なんだから」

「ママー、あれなーに?」

「しっ!見るんじゃありません!」

アイス
「うっうっ・・恥ずかしいよぅ・・」

ひゅるるるるる・・・

アイス
「え?」

ガツッ!!

アイス
「あだっ!」

ダミやん
「なんだ?野球ボールが飛んできたぞ」


「す、すみませ〜ん!」

キング
「これ、君のボールかい?」


「は、はい。そこのグランドで野球の練習してまして・・。あの、 大丈夫でしたか?」

アイス
「きゅう・・・」

ダミやん
「気絶してるな、こりゃ」


「あわわ、どうしよう・・」

キング
「なに、大丈夫だよ。何しろスタジオが爆破してもかすり傷程度で
済んでるんだから。彼は」

ダミやん
「でも司会は一応、三人って事になってるからなぁ。・・おめー、
名前はなんて言うんだ?」


「あ、はい。猪狩進といいます。猪狩コンツェルンという企業に
勤めていて、野球部に所属しています」

キング
「なるほど。で、今は野球部の練習って訳か」

ダミやん
「面白そうな奴だな。おめー、責任感じてるんだったらアイスの
代わりに司会やってみねぇか?」


「え?」

ダミやん
「なに、難しい事はないぜ。質問のハガキ読むだけだからな」


「分かりました。それで責任が果たせるなら」

キング
「決まりだね!じゃあ遅くなったけど今回のゲストを紹介するよ。
今回はマジカル・メグの宿敵、セクシーキャットだ!」

セクシーキャット
「なんなのよ。折角来てやったのに随分待たせて」

ダミやん
「悪ぃな」


「うわ、凄く綺麗な人ですね」

セクシーキャット
「フフ・・正直なボウヤね・・」

キング
「じゃ、質問いくか。せっかくだから、進、ハガキ読んでくれよ」


「あ、はい。えっと・・『年齢はいくつですか?』」

セクシーキャット
「いきなり大胆な質問ね・・」

キング
「ノーコメントかい?」

セクシーキャット
「いいわ。教えてあげる・・。16歳よ」

ダミやん
「ほんとかよ」

セクシーキャット
「美女の言う事は信じるものよ」


「でも、それじゃ僕より年下になりますよ」

セクシーキャット
「あら・・これは一本とられたわね。・・あなた、年下と年上と
どっちが好み?」


「えっと・・僕には兄がいるから、妹みたいな子が欲しいと思って
るんです。だから年下かな」

セクシーキャット
「そう。残念だわ」

ダミやん
「やっぱり16歳って嘘なんじゃねーか」

キング
「じゃ、次の質問読んでくれ」


「はい。えっと『マジカル・メグと対決してますが彼女は強い
ですか?』」

セクシーキャット
「ふ・・私に比べたらあんな子、強さ的にもプロポーション的にも
まだまだ子供だわ。ただ一度だけ、私が高山君に半裸で迫った
ところをあの子に見られた時があって、その時、彼女が出した
必殺技”ジェラシーボンバー”を食らった時は死ぬかと思ったわ」


「怒ると強いって事ですか・・。じゃ次の質問です。『スペース
マコのライバルに正体不明のワルモノがいますが彼女とは何か
関係があるんですか?』」

セクシーキャット
「あんなオバサンと一緒にしてほしくないわね。大体、趣味から
して、私とは全然違うわ。あいつは、あんた・・キングだっけ?
あんたみたいな30前後のややオヤジ系が好みみたいだけど、私は
高山君や・・進君・・あなたみたいなかわいい男の子が好きなのよ。
フフフフ・・・」

キング
「ま、人の趣味に口出しする気はないけど、犯罪者にだけはならない
ように気をつけなよ。ベイビー」

セクシーキャット
「大きなお世話よ。大体、私はもう犯罪者よ」


「えっと・・じゃあ最後の質問です。『ワルドックとは何か関係
あるのですか?』」

セクシーキャット
「・・・・」

ダミやん
「どーしたんだ?」

セクシーキャット
「あいつは・・・、私の昔の男よ・・・」

ダミやん
「おめー、少年好みじゃなかったのか?」

セクシーキャット
「一時であれ、私達は愛し合っていたわ・・。でもあいつは・・
私を裏切った・・」


「何があったんですか?」

セクシーキャット
「あいつは・・『麻雀で負けたから三千円貸してくれ』と言って
きた。私は貸したわ。でも、あいつはそのまま逃げたの。私の手に
三千円は戻ってこなかった・・。その時、私は誓った。もう、汚い
大人の男など信じない。純粋無垢な年下の男の子だけが私の心を
癒してくれると・・」


「それで少年好きになったんですね・・」

キング
「見かけによらず悲しい過去を持ってるんだねぇ」

セクシーキャット
「さて・・私はもう帰るわ」

ダミやん
「そうかい。ありがとよ。ギャラは後で送るぜ」

セクシーキャット
「いらないわ、そんなもの。言ったでしょ。大人の男は信用
しないって」

ダミやん
「じゃあどうすりゃいいんだ?」

セクシーキャット
「そうね。私がここにいたという印を残しておくわ。・・進君」


「はい?」

セクシーキャット
「その印の場所は・・あなたの頬よ」


「え?あっ・・」

キング
「ヒュウ。羨ましいねぇ」

パラパラパラパラ

ダミやん
「ん?頭上にヘリコプターが」

セクシーキャット
「そろそろ時間よ。さよなら」

パラパラパラパラ・・・・・

キング
「あっという間に行っちゃったな」


「はー・・」


「おい、進。何やってるんだ」


「あ、兄さん・・」


「ちっとも戻ってこないと思ったら、こんな所で油売っていたのか。
さぁ、行くぞ。明日はパワプロ商事との試合なんだから。ちゃんと
練習しないとな」


「わかったよ兄さん。・・それじゃ僕もこれで」

ダミやん
「おう、今日はありがとよ」

キング
「お礼に明日の試合、見にいくよ」


「ありがとうございます。頑張ります」


「おーい、進!置いてくぞ!」


「待ってよ、兄さん!それじゃ行きます」

ダミやん
「じゃ、俺たちも帰るか」

キング
「ああ」

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スタジオ付近、臨時更衣室。

ダミやん
「ここんところドタバタが続いてたけど、今回は割と平和に
終わったな」

キング
「ああ。・・でもなんか忘れ物している気がするんだけど・・」

ダミやん
「そういえば・・。なんだろうな?」

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夜・・・公園。

アイス
「う〜んう〜ん・・、頭が・・」

「パパー、あれなーに?」

「可愛そうに・・あの年でルンペンか。坊やは、ああいう大人に
なっちゃあ駄目だよ」

「はーい」

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