ニャミ
「おはよう、ペッパー。今日は早いね」
ペッパー
「まあな。昨日の騒ぎのおかげで事後処理やら、書かなきゃいけない
書類がいっぱいあるからな」
ニャミ
「私も机に書類がたまってる。しばらくは忙しくなりそうね」
ペッパー
「・・スーツがいれば、いくらかあいつに回してやるんだけどな」
ニャミ
「うん・・。でも不思議なもんね。スーツがいたのは昨日だけなのに、
いないと妙に寂しい感じがする」
ペッパー
「まあな。それだけあいつの存在感が強かったってことかな」
ジリリリリリン!
ニャミ
「あ、私が出る・・。はい、こちら捜査一課。・・・・・・え!?
なんですって!?」
ペッパー
「ん、どうした?」
ニャミ
「は、はい・・・それで彼は?・・・え?ええ!?・・い、いえ、こっちには・・・。
はい、わ、わかりました。私達も探してみます!」
ペッパー
「どうしたんだ。また事件か?」
ニャミ
「スーツが、スーツが生きていたらしいわ!」
ペッパー
「な、なんだって!?」
ニャミ
「昨日、あの後病院に運ばれてから突然息を吹き返したらしいの!」
ペッパー
「本当なのか!?」
ニャミ
「お医者様もゴキブリ並の生命力だと言って驚いていたみたい・・。そこですぐに
集中治療室に運ばたんだけど、今朝になったらいなくなっていたらしいわ」
ペッパー
「い、いなくなった?」
ニャミ
「お医者様は、あんな状態で動けるわけないと言ってるわ。でも病院内には
どこにもいないらしいの・・・」
ペッパー
「どういうことだ・・・。仮に動けるとしてもどこに行くつもりなんだ」
ニャミ
「まさか・・・・・」
カツーン、カツーン・・・
ペッパー
「!?」
ニャミ
「!?」
カツーン、カツーン・・・・
ペッパー
「廊下から靴の音が・・。い、いや、靴と言うより杖・・・。松葉杖・・?」
カツーン・・・カツーン・・・カツ
ニャミ
「部屋の前で止まった・・・」
ガチャッ
ギイィィ
ニャミ
「あ、あなたは・・・」
スーツ
「よう」
ペッパー
「ス、スーツか・・・!?全身包帯だらけでよく分からんが・・・」
スーツ
「なんだよ。分からないのか?ひでぇな」
ニャミ
「そ、そうは言っても、そんな雪だるまと見間違えるくらい何重も包帯を
巻かれたら・・・。顔だって見れないし。その包帯越しにかけているサングラスで
かろうじてスーツのように見えるけど・・・」
スーツ
「俺だって好きでこんな格好してる訳じゃねえよ。医者がやったんだからな」
ペッパー
「と、とりあえず、そんな所に立ってないで部屋に入ってこいよ」
スーツ
「ああ、そうするぜ」
ガツッ
スーツ
「?おお、そうか、横向きで入らなきゃいけなかったな」
ガツッ
スーツ
「??」
ペッパー
「お前、そんだけ包帯巻いてるから横向きの面積も大きくなってるんだよ・・・」
スーツ
「ふふ、仕方ねえ。しばらくは廊下に机を持ってくるか」
ニャミ
「それにしてもスーツ、生きていてよかったね・・・」
ペッパー
「で、でもなんで病院抜け出してきたんだ?そんな重傷で」
スーツ
「ベッドの上で寝ているなんて俺の性には合わねえよ。こうして生きてるんなら
起きて銃と警察手帳握っていたほうがよっぽど退屈しないぜ」
ペッパー
「お前なぁ。・・ふふっ、しかしそのほうがお前らしい気がするぜ」
ニャミ
「ほんと、そうね」
ジリリリリリン!
ニャミ
「あら、また・・・。はい、こちら捜査一課。・・・え!?本当ですか!?は、はい、
すぐ出動します!」」
ペッパー
「今度は何だ・・・?」
ニャミ
「ワ、ワルドックも生きていたらしいわ!」
ペッパー
「なにいいいいいい!?」
ニャミ
「やっぱり全身包帯姿で、今度は西新宿ビルの金庫を荒らしているらしいわ!」
スーツ
「ふふふ、早速燃えそうなヤマが舞い込んできたな。復職後の初仕事としては
申し分ないぜ」
ペッパー
「スーツ、お前、その体で行く気か」
スーツ
「こうしているほうが俺らしいんだろ?」
ニャミ
「・・・そうね!」
ペッパー
「ああ、全くだ!」
スーツ
「よーし!行くぜ!!」
〜CAST〜
スーツ
三田ヒロシ
ペッパー
石原ペッパー
ニャミ
吉村ニャミ
ワルドック
ワルドック
その他
大貫ミミ
アンクル・ジャム
南雲レオ
早川めぐみ
ハヤタ
太陽に燃えろ
終劇