愛と感動の物語
(涙を拭くためのハンカチを用意してからお読みください)
MZD
「さーて、日も暮れてきたし、早いとこ家に帰るとするかな」
マキ
「くすんくすん」
ケイト
「えーんえーん・・・」
MZD
「ん?どうしたんだ?お前達。そんな所に座り込んで。もう夕暮れだぞ。
早く家に帰りな」
マキ
「くすんくすん・・お家・・・無いの」
MZD
「家がない?なんだ、迷子か。よし、俺が一緒に捜してやるよ。お母さんはどこに
いるんだ?お母さんの名前は?」
ケイト
「マンボアゴーゴー・・・」
MZD
「?マンボ?」
うさおくん
「親なんか捜しても無駄だよ」
MZD
「・・お前は誰だ?見たところ保護者じゃないようだが」
うさおくん
「僕の名前はうさお。その子達はみなしごなんだ」
MZD
「みなしご?」
うさおくん
「彼女たちにはマンボアゴーゴーという親がいたんだけど・・・死んじゃったんだ」
MZD
「可哀想に・・・」
マキ・ケイト
「あーんあーん・・・」
うさおくん
「以来、彼女たちは天涯孤独の身。僕と同じようにね」
MZD
「僕と同じ?」
うさおくん
「うん・・。僕も親を、キーマニ母さんを亡くしているんだ。一時期は『セッション』という薬を使って
生きながらえてきたんだけど、やがてその薬の効果も切れて・・・」
MZD
「そうだったのか・・・」
うさおくん
「最近、親を亡くしている子供が多いんだ。中にはタルト&タフィちゃんのように、ニデラおじさんのところに
養子に貰われていったというケースもあるけど、そういうのは希で、僕たちのような身よりのない者は
明日どうやって生きていくのかさえ分からない・・・」
MZD
「可哀想に・・・」
マキ・ケイト
「ぐすっ・・、お母さーん・・・」
MZD
「よし、お前達、俺の家に来るか?」
うさおくん
「えっ?」
MZD
「俺の家、ポップンワールドでお前達の面倒を見てやるよ」
マキ・ケイト
「・・おじちゃんが私達のパパになってくれるの?」
MZD
「ああ、そうさ」
うさおくん
「でも・・迷惑なんじゃ・・」
MZD
「実は俺も昔、女房を亡くしていてな。家族を失う気持ちというのは痛いほどよく分かるんだ」
トロッピー
「あ!お父さーん!」
犬千代
「どこ行ってたのさ。捜したよー!」
MZD
「・・・女房の忘れ形見さ。俺の女房も体が悪くて、一度手術もしたんだが、結局持ちこたえられなかった。
以来、あいつ達も何かと寂しがってな。お前達が来てくれれば、きっと喜ぶさ」
マキ・ケイト
「・・・うん。ありがとう、パパ・・・!」
MZD
「さぁ、そうと決まったら家に帰ろうぜ!」
うさおくん
「家に帰る、か。・・・これ、夢じゃないんだね!」
犬千代
「あれー?お父さん。その子達は?」
MZD
「喜べ。お前達の新しい家族だ!」
トロッピー
「うわー、すごーい!今日から賑やかになるね!」
MZD
「そうだ、お前達。父さんは今、第8回ポップンパーティーの計画を立ててるんだが、
お前達にはシークレットステージの出演者としてだな・・・・・・・」
「愛と感動の物語」
─完─